イヤホンガイドについて
イヤホンガイドの概要
イヤホンガイド は、1975年(昭和50年)、当時朝日新聞社から出向していた久門 郁夫(前 株式会社イヤホンガイド社長)が、朝日新聞社、文化庁、郵政省(現 総務省)などの協力を得て、日本の古典芸能および海外演劇、外国音楽などを日本の観客に深く理解し、楽しんでもらうために開発した画期的な舞台解説システムです。
このシステムは、劇場内に簡単なアンテナを張り、解説をいれた微弱な電波をこのアンテナから場内に流すものです。観客側は貸し出された小型のイヤホンつき受信器(イヤホンガイド)で舞台を見ながら同時解説放送を聞きます。
解説内容は、それぞれの分野のベテランが担当します。舞台の動きに合わせて、タイミングよく同時解説を行います。
解説の内容ってどんなもの?
イヤホンガイドの「解説」は、学問の講義のようなカタ苦しいものではありません。
上演中、舞台の進行に合わせて、
・演劇独特の約束事
・登場している俳優の紹介
・物語の歴史や背景やあらすじ
・俳優が演じている役柄
・なじみの薄くなってしまった言葉や習慣
・聞こえてくる楽器や唄・語りの詞
・大道具・衣裳・鬘・小道具の名前や意味
・外国語演劇の場合、日本語版翻訳
などなどが、タイミング良く聞こえてきます。
4コマまんがでご説明
→「初心者に心強い味方」
→「ツウもびっくり?!」
経験豊富な解説陣が、手を変え品を変え腕によりをかけて解説します。
演劇がより深くより楽しめるよう、バラエティに富んだ番組となっています。
休憩時間には、出演者への「インタビュー」「クイズ」「上演演目についてのより詳しい説明」などを放送。
歌舞伎・文楽の解説員ってどんな人?
日本古典演劇研究家・日本舞踊家・歌舞伎評論家・邦楽研究家など・・・
歌舞伎・文楽が大好きでずーっと見つづけてきた方たちです。
イヤホンによる「同時解説」という分野は、いままでなかった解説のジャンルです。
今、活躍している解説員は独自のスタイルを自分で作り上げてきた、いわば 解説のパイオニアたちです。
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外国語版はあるの?
東京の国立劇場、大阪の国立文楽劇場では、 歌舞伎・文楽の英語版イヤホンガイドを貸し出しています。
(ただし、文楽鑑賞教室公演は日本語版のみ。英語版はございません。)
外国で日本の演劇を上演する時は、 現地の言葉の「同時解説」を制作します。
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