御園座公演スタッフレポート第8弾 知っていますか?御園座ならではの絵番付!!

御園座公演も、残すところあとわずかとなりました。
長かったような、すごく短かったような、とはいえまだ最後まで何日かございます。気合をいれてがんばります!!

さて、今回は御園座ならではの商品、「絵番付」のお話をしましょう!

この絵番付、御園座公演ではイヤホンガイド放送内でもご案内しております。

絵番付というのは、演目の情景が浮世絵のような伝統的な絵柄で描かれていて、配役なども文字で書いてあり、その公演のことが一目でわかる一枚の大きな紙です。
なんて言葉で書いてもイメージがつきにくいかもしれませんね。


これが今回の絵番付です! どうです? 趣がありますよね?



なんとこの絵番付、江戸時代から続くお芝居の文化なんです。その昔は「辻番付」と言って、街頭に貼られていた公演ポスターのようなものでした。今ではあまり見なくなりましたが、御園座は唯一この文化を残し、顔見世公演のたびに新しい絵番付を作られています。

御園座の方にお話を伺ったところ、この絵番付、かいているのは二人の職人さんだそうです。

お一人は鈴木文字亭さん。お名前から察するとおり文字を書かれています。歌舞伎にはなくてはならない「勘亭流」という書体で全体の雰囲気をびしっと粋に決めております。

そしてもうお一人が穂束宣尚さんです。この方、お父様が穂束とよ國さんとおっしゃって、代々歌舞伎絵師の家系です。宣尚さんはここ数年、そのお父様と合作で芝居絵を描いてこられたのですが、今年の7月8日にとよ國さんが亡くなられました。大変残念なお知らせでした。最後の作品は7月の大阪松竹座の公演の芝居絵で、最期の最期まで絵を描いておられたとのことです。

そういうこともありまして、今回はお父様と一緒ではなく、宣尚さんがお一人で描く初めての芝居絵になるそうです。

鈴木文字亭さんの文字と合わさって、気迫の感じられる絵番付となっております。

御園座ならではの商品でもありますし、一枚の紙でこれだけお芝居の世界を表現できるのかとびっくりするような作品です。
職人お二人の気持ちのこもった絵番付を、どうぞまずは劇場で見てみてください。
絵番付は劇場ロビーで数量限定で販売しております。

 

「前解説」で奥深いお芝居の世界へ!!

ところで、イヤホンガイドの「前解説」って知ってますか?
イヤホンガイドはお芝居を観ながら聴くもの。確かにそのとおりです。 でもそれだけじゃないんです。
開演前、休憩時間にも次の幕の解説を流しております!! これ、意外と知らない方が多くて残念なんです。

作品の書かれた背景や、これまでの上演の歴史など、その演目をもっと深く楽しめるお話を解説者がたっぷりしています。
お弁当を食べたり、友達とご歓談もいいですが、歌舞伎の世界にどっぷりつかりたいそこのあなた!
イヤホンガイドの「前解説」をぜひきいてみてください!


開演前の放送は、
昼の部 10:35〜
夜の部 15:33〜
です!!

今回は筑井がお送りしました。

次回、31日の更新でまたお目にかかりましょう!
 
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