『御存鈴ヶ森』
(ごぞんじすずがもり)
刑場として名高い、鈴ヶ森。しかも夜。 その鈴ヶ森を通りかかった美少年、白井権八(しらいごんぱち)は暗闇から襲いかかる雲助たち(くもすけ=強盗団)を、顔色ひとつ変えずバッタバッタと切り捨てます。 その腕に見惚れ(みほれ)、呼び止める幡随院長兵衛(ばんずいいんちょうべえ)。
コミカルな立ち廻り(たちまわり=アクション・シーン)から二人のドラマチックな出会いとなる『御存鈴ヶ森』は、シンプルな中に歌舞伎の醍醐味(だいごみ=エキス)がたっぷりの一幕(ひとまく)です。