創演:元文(げんぶん)二年(1737)
「景清物(かげきよもの)」と呼ばれるジャンルの演目のひとつ。
「阿古屋(あこや)」でおなじみの「壇浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき)」も景清物のひとつです。
景清物は江戸では曽我物(そがもの)と並ぶほどの人気があったといわれます。
題名の「関羽」は人の名前です。
今、ゲームでも大流行の「三国志(さんごくし)」に登場する武将です。
関羽と義兄弟の契りを結んだのが、劉備(りゅうび:長兄)と張飛(ちょうひ:弟)。
張飛は荒唐無稽・破天荒な猛将ですが、関羽は思慮深く・軍略に長け・忠義一途な知将です。
関羽は、あまりにもすごい人なので、死んでのち、中国のあちらこちらに関羽を祭る廟ができました。
横浜の中華街にもありますね、「関帝廟(かんていびょう)」。
その中国の英雄・関羽の名を借りたお芝居です。
関羽・実は畠山重忠(はたけやましげただ)と張飛・実は平家の大将・悪七兵衛景清(あくしちびょうえかげきよ)の争い。 |