裁判劇
足利家乗っ取りを企む仁木弾正(にっきだんじょう)を正義派の渡辺外記左衛門(げきざえもん)がお上へ訴え、問注所(もんちゅうじょ)で白黒をつけようというのが『対決』の場です。
江戸の最高裁
この問注所の有様は江戸幕府の「評定所(ひょうじょうしょ)」を写したと思われますので、江戸時代の裁判がどんな風だったか、その一端がうかがえる舞台と言えましょう。
評定所は現代の最高裁に相当し、今の丸の内一丁目、東京駅と皇居の間あたりにあったといいます。その下には「勘定」「寺社」「町」という三つの奉行所があり、それぞれの管轄内の訴訟を担当。こちらは今の地裁のようなものでしょうか。
法廷はお白洲
評定所では、その3奉行所の管轄にまたがるような、単独では処理できない民事訴訟を中心に、大名家のお家騒動なども裁いたといいます。
所内の広大な庭には、テレビの時代劇でおなじみの、白い砂利が敷かれた法廷「お白洲(しらす)」がありました。
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